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【解剖生理学】タンパク質合成の仕組み

身体全体の設計図【DNA】と構成部品の設計図【mRNA】

タンパク質を合成するにあたって、まずは細胞核の中でDNAからmRNA(メッセンジャーRNA)が複製される。

DNAは身体全体の設計図である。

そして、mRNA(メッセンジャーRNA)は身体を構成している各部品の設計図である。

例えば、皮膚を構成しているタンパク質を合成するために必要な部分だけを複製したものがmRNAである。

自動車で考えたとすると、車全体の設計図がDNAにあたる。

DNAが保管されている細胞核はカーメーカーの研究所といったところだろう。

運転ミスでサイドミラーを壊してしまったためにサイドミラーだけを作り直すとき車全体の設計図を引っ張り出すことはない。

必要なサイドミラーの設計図を準備して制作をおこなう。

タンパク質も同様に皮膚を構成しているタンパク質を合成するときはそのタンパク質の設計図を、筋肉のタンパク質を合成するときは筋肉のタンパク質の設計図を準備する。

それがmRNAである。

リボソームでおこなわれるタンパク質の合成

細胞核で複製されたmRNAはリボソームに運ばれる。

リボソームではmRNAの情報を基にタンパク質が合成される。

タンパク質を合成するためには合成するタンパク質に合わせた材料が必要になる。

タンパク質合成の材料はアミノ酸であるが、mRNAの情報を基に必要なアミノ酸を運んでくるのはtRNA(トランスファRNA)である。

mRNAにはアミノ酸をどのような配列で組み合わせるかの情報が記されていて、tRNAは運んできたアミノ酸をその配列に転移させる働きがある。

メッセンジャーにより運ばれた情報に基づいてアミノ酸をトランスファーさせるということである。

タンパク質の運搬

リボソームで合成されたタンパク質は小胞体の中を通ってゴルジ装置へと運ばれる。

ゴルジ装置へと運ばれたタンパク質は濃縮されてゴルジ小胞へと運ばれる。

ゴルジ小胞に入れられたタンパク質はそのまま細胞膜へと運ばれて、細胞外へと放出される。

リボソームがタンパク質合成をおこなう製造ラインだとすれば、ゴルジ装置は梱包・出荷ラインであり、小胞体は製造ラインから梱包ラインまでを結ぶベルトコンベアー、そしてゴルジ小胞はタンパク質を細胞膜まで運搬するトラックである。