咀嚼ダイエットというダイエット法があります。
よく噛んでゆっくりと食べるだけでダイエットできるというものですが、なぜそんなことができるのでしょうか?
今回の記事では、よく噛んでゆっくり食べるとダイエットできるその理由について、解説したいと思います。
ゆっくり食べると痩せる3つの理由
よく噛んでゆっくりと食べることで痩せるのは、大きく3つの理由があります。
- ゆっくり食べると食べ過ぎを予防できる
- ゆっくり食べると消費エネルギーが多くなる
- ゆっくり食べると脂肪がつきにくくなる
それぞれについて解説してきますね。
ゆっくり食べると食べ過ぎを予防できる。
ゆっくり食べることで、食べ過ぎを予防することができます。
理由は2つあります。
- 満腹中枢が働いて満腹感を得ることができるから
- 血糖値の乱高下を抑えて、空腹感を抑えることができるから
満腹中枢が働いて満腹感を得ることができるから
人は食べ始めてから20分くらいで満腹中枢が働いて、満腹感を得られることができます。
1人前の食事量をゆっくりと食べるとだいたい20分くらいかかるので、ちょうど良い量で満腹感を得られるようになっているんですね。
とはいえ、目の前に食べ物があれば、ちょっと満腹感が得られたからと言って食べるのをやめることはできないですよね。
ポイントは、適度な量で食事を準備してそれをゆっくりと食べること。
そうすれば、食べ終わるころには満腹感を得て、余分に食べることを予防できます。
血糖値の乱高下を抑えて、空腹感を抑えることができるから
食べ物を食べると血糖値が上がります。
血糖値は急激に上昇するとその後、急激に下降する特徴があり、人は血糖値が急激に下がったときに強烈な空腹感を感じます。
ゆっくりと食事をしたときは、血糖値はゆるやかに上昇し、その後ゆるやかに下降するため、不要な空腹感を感じることがなくなります。
だから、食べ過ぎを防ぐことにつながります。
逆に早食いをすると、血糖値は急激に上がるので、少し時間がたつとまた、空腹感を感じてしまいます。
「食べても食べてもお腹がすくんですぅ。。」というのは、この血糖値の乱高下のせいで、脳が勘違いしているだけなんですね。
本当は空腹ではないんです。
とはいえ、空腹感をがまんするのは大変です。
だから、ゆっくり食べて不要な空腹感を感じなくすることはとても大切なことなんですね。
ゆっくり食べると消費エネルギーが多くなる
ゆっくり食べると消費エネルギーが多くなります。
人は、食べるということだけでもエネルギーを消費しています。
それは「食事誘発性熱産生」といい、食べて消化吸収するために消費するエネルギーのことを言います。
で、ゆっくりとよく噛んで食べるだけでこの「食事誘発性熱産生」が多くなることが実験の結果で分かっています。
早く食べる人と、ゆっくり食べる人とでは、1年間で約16,000kcalもの差があるといわれます。
16,000kcalは体脂肪量でいうと約2kgです。
ゆっくり食べると脂肪がつきにくくなる
ゆっくり食べると脂肪がつきにくくなります。
先ほども書きましたが、ゆっくりと食べることで血糖値の乱高下を抑えることになります。
それは、脂肪がつきにくくなることにもつながります。
血糖値が急激に上昇するとインスリンという物質が体内で大量に分泌されます。
インスリンは上がりすぎた血糖値を正常値に戻すために働くホルモンですが、血糖値を下げるために、糖質を体脂肪に変えて蓄えるということをします。
つまり、急激に血糖値が上昇すると、余分に脂肪を蓄えるという結果に繋がってしますのです。
血糖値と体脂肪との関係については『【メタボ】体脂肪はなぜ増えるのか? | 血糖値のコントロールがカギだった!』で詳しく解説しているので参考にしてください。
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まとめ
ダイエットの基本は、食事制限と適度な運動です。
重要度の割合でいうと、食事制限が90%、運動が10%です。
ゆっくり食べることは、食事制限を自然とおこなうことにつながります。
ゆっくり食べるだけとはいえ、慣れるまではついつい噛まずに飲み込んでしまうということを繰り返すことでしょう。
簡単なことですが、それなりに努力はいるので、がんばってる感も感じられる良い方法だと僕は思います。
もうひとつ、ゆっくりとよく噛んで食べると、セロトニンというホルモンが多く分泌されることが分かっています。
セロトニンは別名「幸せホルモン」とも呼ばれていて、セロトニンが分泌されると幸福感を感じることができるんです。
ゆっくり食べるだけで、痩せられて、幸福感も感じられる。
最高ですね、ぜひチャレンジしてみてください。
おわり。